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自分のキャラクターって何?「キャラクターにとらわれないで、その人の意外性を楽しんで」



自分のキャラクターって何?

キャラクターは変わっていくのが当たり前。
自分のキャラ“らしさ”に捕らわれずに、意外性こそひとつの魅力として楽しめたらラクになれる


他人によるキャラクター評に、自分が左右される必要はない

「私って○○だから」と自分で思っているキャラクターと、他人から評される自分のキャラクター像が違う。それに落ち込んだり悩んだりする方もいるかもしれません。なぜならば、自分で思っているキャラクター設定には少なからず「こんな風に見られたい」という願望が混ざっているから。

例えば私は「おじさんキャラ」だと自分では思っていて(笑)。でもそれは自分の生きやすさのために“女っぽく見られたくない”という願望でその昔設定したキャラクターなんです。最初はギャップがあったかもしれませんが、次第にそれが染みついて、今ではすっかり素でおじさんキャラになってしまったわけですが。それに対して、「サバサバしていますね」「男前ですね」と言われると、やっぱりなんだか違和感があります。だからといってそれを否定したり、ましてや落ち込んだりすることはありません。他人が自分すべてを理解できるはずがないし、相手によって見え方や見る側面が異なるのは当然のこと。もしかしたら私にも相手にそう感じさせるような一面があるのかもしれないな~くらいに思うようにしています。

私のおじさんキャラ化のように、生まれながらもっている性質とは別に、環境や生き方、相手によってキャラクターは変わっていくものなんですよね。「大学デビュー」なんて言葉もありますが、環境が変わった途端一気にキャラクターが変わるなんて、珍しいことでもないので「私はこのキャラで行く!」なんて1本化する必要はないんです。

読者の皆さんには「美容家・石井美保」としての姿をお見せしているわけですが、サロンではオーナーとしての姿、娘の前では母として、また親の前では娘として、きっと微妙に違うキャラクターを無意識に使い分けているんだと思います。だから例えば「◯◯の前だと全然キャラ違うじゃん!」みたいな“キャラクターのブレ”みたいなことも、別に気にするようなことではないと思いますよ。まあ私の場合、男性の前でも全くブレずにこの感じなので、我ながらもう少し色気が欲しいな、なんて思うこともしばしばありますが…。


イメージが先行しすぎると、リアルとはかけ離れていく

さて、どうしても見た目や印象、職業などで他人が抱くイメージが先行するということは誰しもあると思いますが、例えば私でいうとどうやら、“紅茶キャラ”のようです。ありがたいことに紅茶のギフトをよくいただいて、家には飲み切れない程の紅茶があるのですが、実はコーヒー派。意外ですか?美容家という職業も相まって、ものすごーく“意識の高い人”というイメージも強いようです。もちろんそういった面もありますが、さすがに「石井さんもコンビニに行くんですか!?」と仰天されたときは私の方が驚きました。こだわりの厳選された食材しか口にしない…みたいな行きすぎたイメージがあるようですが、実際はけっこうなんでも平気な人なんですよ。でも人前に出る仕事をしているわけですから、さすがにイメージから逸脱しすぎない方がいいよな、とも思います。だからたまにお煎餅が食べたくなっても、スーパーではカゴの底に入れてこっそり買っています(笑)


ある一面だけを見て、その人を判断するのは間違い

人から言われると「私ってそうなのかも」と思い込むクセはもしかしたら、子供の頃親に「あなたってこうだから」と言われた経験が基になっているかもしれませんね。でもそれに合わせるべく、「らしい行動」を選び「らしくない行動」を避けねばという義務感で動くと、どんどん苦しくなり、進むべき道を見失ってしまう気がします。

お話ししたとおり、人からどう見られようが「実際私、そんなことないんだけどな」という場合が多いから。みんなから指摘されるような改善ポイントでない限りは、気にせず自分のやりたいようにやればいいと思いますよ。

最近では「陰キャ/陽キャ」みたいな言葉もよく聞きますが、陰と陽は表裏一体で、人は必ず見えている面とは違う一面をもっています。だから相手の特徴的な部分だけを見て“こういう人”と勝手に決めつけない方がいい。私は確かに女らしくない性格だけれど、女性的な感性のものが好きだったりする。例えばそんな意外性もきっと、その人の魅力だと思うんです。少なくとも私は、いつもつかみどころがなくて、その時々に異なる面が見え隠れするような人にこそ、なんだか魅かれてしまいます。


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